「One for all」
最終更新日
2010-12-15
年の瀬が迫り、何となくあわただしさを感じる師走です。今年は例年にない酷暑の夏と小さな秋が通りすぎていった1年でした。寒い冬は苦手なのですが、好きなラグビーの季節でもあります。この時期はトップリーグ、大学選手権、高校選手権と見逃せない試合ばかりが続きます。
ラグビーワールドカップ2019年は日本での開催が決定しています。日本のラグビー世界ランキングは現在、95ヵ国中13位です。ちなみに1位はオールブラックスのニュージーランド、2位がワラビーズのオーストラリアですが、しかし、人気度はいま一つで、関東大学ラグビー対抗戦の早慶、早明戦は国立競技場が満員になるのにジャパンラグビートップリーグの平均観客数は5,000人弱とまだまだ認知度が低いのが現状です。
このスポーツは小さい人、大きい人、足の速い人遅い人、それぞれの特性を生かし役割を分担し、15人が協力して楕円形のボールをゴールにつなげます。選手は、ゴールやコンバージョンキックを入れても派手なガッツポーズをすることは殆どありません。これは「一人は皆のために、皆は一人のために」というラグビーの精神を表しています。“One for all, all for one”という言葉を皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。これは社会生活にも通じるものと思います。きれいごとを言っても、本来は自分自身のために行動するのですが、この精神は常に持ち続けたいものです。ラグビー試合は審判の“No side”という掛け声とホイッスルで終了します。試合後は敵も味方もないという意味で、お互いの健闘を称え合うのです。
私たちもラグビーを知らない人も、知っている人も、このような心を持ち合わせて生活することができれば、少しは住みやすい社会ができるのではないでしょうか。